有料老人ホームの現状シリーズ①「有料老人ホーム・サ高住の入居者像が激変!90歳以上・要介護3以上が多数派に」
こんにちは!株式会社Goingの鈴木です。
福祉・医療・介護の現場経験を活かし、実際に役立つ情報をお届けしています。
今回お伝えするのは、
有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)に入居している方の傾向について。
厚生労働省が所管する福祉医療機構(WAM)がまとめた「令和4年度 現況報告」から、
10年前と比べて大きく変化している点がいくつも見えてきました。
「なんだか、入居時点で介護度が重い方が増えた気がする…」
「90代が当たり前になってきたよね」
そんな“現場の肌感”が、データで裏付けられています!
【目次】
-
調査対象は「有料老人ホーム・サ高住」
-
入居者の年齢層は90歳以上が最多に
-
要介護3以上が約7割を占める
-
認知症の割合も8割近くに
-
入居は「できるだけ自宅で」の流れに
-
現場で感じる変化と備える視点
-
まとめ
-
参照元
1. 調査対象は「有料老人ホーム・サ高住」
今回の内容は、特養や老健ではなく、
▶ 「有料老人ホーム」および
▶ 「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」
に関する令和4年度の現況報告(WAM調査)をもとにしています。
一般的に、
-
特養よりも要介護度が軽い人が多い?
-
自立~要支援の人も入れる?
という印象があるかもしれませんが、データを見るとむしろ逆の傾向が強くなっています。
2. 入居者の年齢層は90歳以上が最多に
入居者のうち、90歳以上の方が最も多いという結果が出ています。
10年前(平成25年)は「85~89歳」が最多でしたが、
今では90代が最多層にシフトしています。
ポイント:
→ 入居のタイミングが「もっと後ろ」になっている
→ つまり、状態が重くなってからの入居が増えている
3. 要介護3以上が約7割を占める
有料老人ホーム・サ高住の入居者について、
**要介護3~5が全体の約70%**を占めています。
「軽度な人が多い」はもう過去の話。
実態は、特養と変わらないレベルの重度者対応が日常的になっている施設が多数です。
4. 認知症の割合も8割近くに
さらに、
認知症と診断されている方の割合は、約78%(有料・サ高住合算)にのぼります。
認知症ケアの知識・対応力は、
もはや「特養向け」ではなくすべての施設で必須のスキルになっているといえるでしょう。
5. 入居は「できるだけ自宅で」の流れに
入居前の居住状況を見ると、
-
在宅生活(自宅)からの入居が6割以上
-
その期間が「2年以上」だった人が最も多い
つまり、
「ギリギリまで自宅で頑張って、限界が来たら入居」
という流れが定着しており、入居時点では既に要介護度が高い傾向にあるのです。
6. 現場で感じる変化と備える視点
有料・サ高住といえど、
-
看取り
-
医療的ケア
-
重度認知症対応
など、従来は特養で対応していた領域が求められる場面が増えています。
現場の職員さんは、
-
スキルアップ(認知症研修、喀痰吸引等研修など)
-
医療職との連携
-
ターミナルケアへの備え
といった準備が、今後さらに重要になるでしょう。
7. まとめ
✅ 有料老人ホーム・サ高住でも要介護3以上の方が中心に
✅ 90代が最多、認知症の割合も8割近くに
✅ 入居=「最期をどう迎えるか」に関わる時代へ
「うちは軽度の方が多いから…」というイメージは、今や通用しません。
これからの有料・サ高住では、“看取りとケアの質”が選ばれる時代になっていきます。
参照元データ
-
独立行政法人福祉医療機構(WAM)
「有料老人ホームおよびサービス付き高齢者向け住宅の現況報告(令和4年度)」
[PDF資料より作成(ファイル名:001475471.pdf)]